友達

友達なんていない方がいい。

話したい事を話させてくれ。

言ったことに同意してくれ。

痛みに共感してくれ。

いつも見方でいてくれ。

そんなのこれっぽっちも無理なんだから、友達なんかいない方がいい。

 

あの時友達だと思っていた人は、私を軽蔑した目で見た。

「あの時は優しかったのに、どうしてそうなったの?」

「あなたの位置が変わっただけ」

私は全然変わってないし、

あなたもきっと変わっていないんだろう。

互いに大きく見誤った。

「なんて馬鹿だったんだろう」なんて、

今更無意味すぎるセリフが浮かんで笑える。

本当に長い間、お門違いな期待をしていた。

 

楽しい思い出なんて何もなくなっていた。

もう何もない。

枯れて朽ちて無かったことにしてほしい。

今はただ消えたい。

人の記憶の中から消えたい。